LS-DYNA Users Week 2007
基調講演



数値シミュレーションによる計算工学 −30年のCFD研究から学べたこと
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部 教授 藤井孝蔵氏

流体数値シミュレーション(CFD)は今や多くの産業において不可欠な道具の1つとなっている。また、市販ソフト,アカデミックソフトなどソフトウェアの流通も進み、PCの性能向上も手伝って大学の研究室などでも手軽にCFDを道具とした流体研究が手軽にできる時代に入ってきた。一方で、道具としての利用が進むにつれ、計算手法,信頼性,不確実性といったシミュレーション要素技術の知識習得が忘れ去られ、その将来に危惧を感じる例を目にすることも昨今少なくない。本講演では、これまで講演者が過去に行ったCFD研究から具体例を取り出し、そこから学べたことをお話することで、今後のCFD利用の課題と解決法に関して考える場を提供したい。あわせて、音響課題直接シミュレーションの実用問題への適用や計算法の変化など最新CFD 技術とその将来動向についても時間の許す範囲でお話しようと考えている。

[ 略歴 ]
1980年東京大学大学院博士課程修了。NASA Ames研究所、航空宇宙技術研究所などを経て、1988年から宇宙科学研究所。現在、宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙科学研究本部 教授、JAXA/ISAS宇宙科学情報解析センター長およびJAXA情報・計算工学センター長を兼務。主に航空宇宙分野におけるCFD関連研究に従事。

[ その他の経歴 ]
現在、日本計算工学会会長。日本学術会議連携会員。海外では、Notes on Numerical Fluid Mechanics SeriesおよびComputers & Fluidsの2つの学術誌のアジア地区Regional Editor, AIAA(米国航空宇宙学会)JournalのAssociate Editorなどを務める。過去に日本航空宇宙学会理事6期、可視化情報学会理事2期、日本機械学会流体工学部門長、計算力学部門長などを歴任。

[ 代表的な受賞 ]
  • Journal of Visualization Award 2007
  • JACM (Japan Association of Computational Mechanics) award 2006
  • 日本機械学会流体工学部門賞 2005
  • International Council of Aeronautical Sciences(ICAS:国際航空科学連合)Daniel & Florence Guggenheim Award 2004 
  • アメリカ航空宇宙学会(AIAA)フェロー 2004 (アジア地区唯一)
  • 日本機械学会計算力学部門功績賞 2000
  • 日本機械学会計算力学部門業績賞 1996
  • アメリカ航空宇宙学会(AIAA) Best Aerospace Image Award 1987,など

[ 著書、学術論文など ]
  • 著書「流体力学の数値計算法(東大出版会) 」、「スキーは頭で滑る(オーム社) 」など。
  • 訳書「ゴルフを科学する(丸善)」など。
  • 編書「計算力学ハンドブック」「機械工学便覧(計算力学編)」など。
  • 共著「格子形成法とコンピュータグラフィックス」、「流れのコンピュータグラフィックス」、その他ハンドブック、便覧など多数。
  • 学術雑誌、書籍など共著も含め約100数十編、国際会議報告など200数十編。



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