特集

ITよもやま話

働き方を見直そう

技術本部 技術事業推進部 技術開発課 長田 美奈子

 新年度の始まりとともに新たな気持ちで業務に取り組んでおられる方も多いことと思われる。あなた自身これまでの自分の働き方や生活のあり方に満足されているだろうか。
 昨今、IT業界でもワークライフバランスやダイバーシティマネジメントという言葉を耳にするようになった。これらは育児中の女性だけを対象とした取り組みだと思っている方が多いかもしれない。企業の女性活用、国の少子化対策でまず第一にスポットライトを浴びたのは、確かに育児中の女性であった。しかし、育児中の女性だけを対象とした取り組みの効果は限定的で、男性やあらゆる年代を視野にいれて「働き方を見直す」ことが必要となっている。

 ワークライフバランスやダイバーシティマネジメントの視点を持って働き方を見直さないといけない理由は二つある。ひとつは、少子化に歯止めがかからない一方で、世界でも類を見ないスピードで超高齢化社会を迎えたこと。もうひとつはグローバル化の進展により国際的に競争力のある製品を生み出さないといけないことだ。
 超高齢化社会においては50年前後の勤労生活が予想される。何歳になっても健康でいて自分の能力を磨きながら仕事をしていく必要がある。また、グローバル化の進展により人件費の高い日本でありきたりなものを作っていても国際的に勝てない時代となった。独自の機能や優れたデザイン、コストパフォーマンスの良さなどが今まで以上にシビアに求められている。産業界を下支えしているIT業界でもこの視点を持って仕事をすることが大切だ。
 何の制限もなく24時間を会社のために使える社員を前提としたマネジメントでは立ち行かない社会情勢となった。育児や介護をしながら、もしくは心身の不調を抱えながら働く人たちの能力を引き出し活躍できる場をつくるマネジメントが求められている。また働き方に制約のない人であってもスキルアップや健康維持のための時間を意識して確保することが大切だ。

 IT業界が「キツい、厳しい、帰れない」の新3Kといわれるようになって久しい。新3Kの実態が学生たちに敬遠され、就職先としての人気も落ちているようである。そういうことが未だに起きている組織もあるのかも知れない。製造業や金融業に比べて歴史が浅い分、労使関係や労務管理に未熟さがあるのかもしれない。しかし、プログラムが意図したとおりに清々と動いたときの嬉しさ、新しい技術にチャレンジするときの高揚感、お客様と一体となってシステムを作り上げる喜び。これらは何にも変えがたい魅力である。またIT業界は服装や勤務形態に柔軟性のある会社が多い。女性の採用、登用にも積極的だ。優秀な人材を確保し産業界を下支えしているITの持続的な発展を図るためには、これらの魅力を伝えていくとともに、職場環境や労働条件の更なる改善にIT業界全体が努めていかねばならない。

 あわせて個人の働き方とマネジメントのあり方を見直す時期にきていると思われる。今後は、従事した時間ではなく、仕事のアウトプットや創造へのチャレンジ精神、ノウハウやスキルを共有していく意識の評価が重要になってくる。個人単位の仕事の進め方から、補完しあえるチーム単位での仕事の進め方への変換も必要だ。サテライトオフィスや在宅勤務のニーズも高まりさらに導入が進むと思われる。
 個人においては今後、ワークライフバランスよりもワークライフマネジメントが求められていくだろう。ワークライフバランスというと「ゆとり優先」と誤って捉えられがちであるが、本当はワークとライフをどのステージでどのように配分するかを自身が決定し人生のマネジメントを行なうということである。自律的に働き多様な周囲と折衝する能力、成果を共有しかつアピールできる能力を磨いていこう。
 一方、マネジメントは多様化する勤務地、勤務時間、仕事内容の把握と統括能力が求められる。一律でないアウトプットを適切に評価できる能力も重要だ。
 あなたの意識、職場のマネジメントの現状はいかがだろうか?

(2010年4月12日)

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