特集

ITよもやま話

混成プロジェクトチームの醍醐味

技術本部 技術事業推進部 開発課 課長 久保田 浄

 約2年間にわたり、私自身が担当してきた開発プロジェクトが収束しつつある。今回はこのプロジェクト経験での「混成プロジェクトチームの醍醐味」について取り上げることにする。
 
混成チームの連帯感
 プロジェクトの性質や規模にもよるが、業務システム構築プロジェクトのチームは、しばしば複数の部署・会社のメンバーから構成される。社内のメンバーでも初顔合わせになるケースが多いが、社外のメンバーとなればかなりの確率で初めての顔ぶれである。
 異なる組織文化を持つ技術者同士が互いのスキルや経験を生かしながら連携し、ひとつのシステムを作りあげるのである。予想通り、今回のプロジェクトでも、混成部隊ならではのコミュニケーションロスが生じ、少なからず進捗に影響を与えた。しかし、一方では混成部隊ならではの醍醐味を味わうこともできたのである。

パートナーシップがもたらす成果
 そのひとつが、混成チームの技術者たちがパートナーシップを築くことで、互いの専門性を絶妙に連携させながら、成果を上げていくときの"妙"である。
 開発の現場では技術者同士は互いの力量を、実にシビアに把握・判断している。その上で、個々の役割りを果たし、スキルや知見を競い合い、必要に応じて互いを補完し合うという具合に、複雑に連携をする。そこで生まれるパートナーシップは、互いの専門性を十分に発揮させ、指揮・命令がベースとなるプロジェクトの試合運びに厚みを持たせることになる。例えば、スキルに加えての"ベテランの味"や"若手のひらめき"や"異なる組織文化やキャリアからの教訓"等による連携がそれにあたる。
 私の経験では、このような技術者の連携が生み出す成果のひとつひとつは、まさにプロの仕事として、お客様の信頼や評価にダイレクトに繋がっていると感じる。

大きな枠組みの中の人材
 ふたつめは、大きな枠組みで人材を生かし、育てるという考え方の再確認そのものである。
 プロジェクトチームは社内の部署や会社などの組織を超えて組成され、ミッションの終了とともに解散する。プロジェクトが混成部隊になるということは、組織の枠を超えた大きな"プール"の中から人材がアサインされるとも言えるだろう。
 そのような考えに立つと、自分の部署や会社だけに限定した組織の成長戦略や人材開発は、ある時点で行き詰まることになる。『ダイヤモンドを磨くには他のダイヤモンドが必要』なのである。混成部隊の中で成果を上げ、互いに切磋琢磨した経験を持つ技術者は、大きな枠組みの中での人材として連帯感を持つのではないだろうか。
 実際、今回のプロジェクトメンバー間のやりとりには、組織を超えて互いを切磋琢磨し、技術者として連携しようとする意志が感じられ、新鮮な感動を覚えた。
 少し冷静になってみれば、「社会又は業界という少し大きな枠組みの中で、人材を捉え、互いの専門性やキャリアを尊重し、後進を育成する」という考え方に目新しさはない。しかし、実務の中でこうした基本的な考え方を改めて確認できるというのは、実に楽しく深い経験だ。

 通常、問題点ばかりが取り上げられがちな混成チームであるが、それを乗り越えてのこうした醍醐味は一入である。さらに自分自身の考えをより深めさせてくれることで、自分にとっての『新たなダイヤモンドとの出会い』も期待できる。

(2010年11月10日)

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