特集

ITよもやま話

豪雨のシリコンバレーより

ソリューションビジネス本部 ソリューション企画部長 大濱 寛樹

 本日(10月5日現在)、シリコンバレーに来ている。丁度運転中のFMラジオでSteve Jobs死去の臨時ニュースを伝えている。Jobs亡き後、Appleはどうなるのか?皆が気を揉んでいる、そんな街の雰囲気だ。
 一人のカリスマの退場によって、市場が変わってしまうのか?ITの世界では、しばしば何かのきっかけで市場の主役が変わったことを目撃してきたと思う。
 シリコンバレーは、その名が示すように、そもそもは半導体の"集積地"だったことは多くの人の知るところである。しかし、"主役"はその後、ハードメーカー→PC→OS(ここだけはシアトルか?)→Webと変遷し、今はクラウドへの変革時期にあるようにみえる。興味深い点は、変遷の度に街全体が(SE単金やオフィス賃料相場、新車販売動向に至るまで)、為替相場のようにUp&Downを繰り返しており、現在は"回復局面"にある。問題はクラウドサービスの"主役"の集団に居るかどうか。GoogleやAmazonは言うに及ばず、同時期にダウンタウンで開催されたOracle Open Worldでは、Larry Ellisonがクラウド時代の主役を主張し、存在感のアピールに余念がない。
 話を戻そう。クラウド時代になると仮定した場合、市場の主役が持つべき要件は何だろうか?
 インフラ層では既に勝負あった感がある。現在はミドル〜アプリケーションのプレイヤーがしのぎを削っている。I/Oの多様化、特にモバイル(アプリ・セキュリティー・決済)〜ネットワークの効率化は当地でも“hot”な投資対象だが、それによって業務がどう変わるのか?ビジネスプロセスまで踏み込んだ提案にはまだお目にかかれない。
 またI/O手段の多様化によって、データ量が爆発的に増えることによるデータ処理にも大きなビジネス機会があると言うが(いわゆる“big data”ビジネス)、従来のデータベース処理に持ち込むためのIndex効率化には目をつむっているように見える。
 しかし過去のトレンドに倣えば、IT業界は米国発の変革を取り込み(ざるを得なかった)、お客様への提案できる準備を怠ることはできない。
 一方で、トレンドに惑わされること無く積み重ねるべきものもある。お客様の課題解決の姿勢やソフトウェア生産効率化の検討が相当する。ちょうどシリコンバレーの北側にナパバレーがあり、長年にわたり熟成を重ねてきたワインが今では世界中で一定の名声を得るようになっているように。(参考までに、最近はStar Laneのカベルネが評判のようだ。)
 変わるモノと変わらないモノ、去りゆく者と残る者、栄枯盛衰の中でSI事業の将来について考える時期に来ていると思う。

* * * * *

 考えてみれば、Appleも当初のハードウェア中心のビジネスモデルから劇的な変化を遂げて復活してきた。今日のSFベイエリアはSteve Jobsの死去を激しく悼むかのように豪雨だった。果たして明日は晴れるのだろうか・・・。

(2011年10月11日)

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