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お客様本位の提案に向け、システムの性能評価を進化させる

無駄な投資をしないためにリプレイス後の状況を「見える化」する

システムを更新(リプレイス)する際に、採用しようとするソフトウエアやハードウエアが、お客様が期待するだけの処理能力を備えているかどうかを事前に評価することは、簡単そうでいて実は非常に難しい。サーバーやネットワークの価格性能比が飛躍的に向上しているので、オーバースペック気味のシステム構成にするのはきわめて容易だ。しかし、機能が十分に使いこなされていない「余っている部分」が多ければ、初期投資のロスだけでなく、運用面においても無駄なコストを計上し続けることになる。

「お客様はシステム投資に対して非常にシビアで、投資効果を厳しくチェックなさっています。特に、リプレイス作業の終了間際の構成変更は機器だけではなく再テストのための費用が発生してしまいます。また、納期を気にするあまり十分なテストが実施できず、最悪復旧できないというリスクも負うことになります。ネットワークスイッチやサーバー本体など、あらゆる製品の組み合わせを考慮してシステム構成を決定し、その性能を評価することは、お客様に無駄なコンピューター投資を強いることのない、お客様本位の提案に欠かせないものです」と語るのは、日本総研ソリューションズ技術本部テクノロジーセンターの川井雅之だ。

投資予算に見合い、機能が十分に使われ、かつ将来の拡張にも柔軟に対応できる余地を確保しておきたい。非常に理想的で、反面では矛盾をはらんだ要求に応えるための「システム構成の性能評価手法の確立」への模索が始まっている。

現在、導入するシステムの性能評価にあたっては、数学理論とベンチマークを使う手法が主流になっている。待ち行列理論などの数学理論を使ってシステムに流れる情報(トランザクション)の量や負荷を机上で計算し、ハードウエアが対応できるかどうかを見極める。そのうえで、TPC(※1) やSPEC(※2)といった業界標準のベンチマークと照らし合わせて評価していく。しかし、この手法はシステムの概要を評価するのには便利だが、評価精度は決して高くはない。また、システムが複雑になればなるほど、評価に限界が出てくるという問題もある。

例えば、航空便のネット予約システムを例に考えてみよう。まずインターネットでアクセスして空席があるかどうかをチェックする。空席があれば予約し、座席の指定も行う。最終的に予約を確定するためには、予約者の本人確認がなされ、料金をクレジットカードで支払うならばクレジットカードの認証作業もある。もしクレジットが否認されると、予約も座席も一連の過程を遡るように「否認(なし)」にしていかなければならない。この間に流れるトランザクションは、世界中からの同時アクセスを想定すると膨大なものになり、それらを見積もって評価するのは至難の業となる。

そこで現在、川井が取り組んでいるのがシステム更改やリプレイス後の情報処理の変化について事前にさまざまなシミュレーションを行う手法の確立だ。

※1TPC=Transaction Processing Performance Council、トランザクション処理性能評議会。コンピューター関連の企業によって設立された非営利団体で、実際のシステムに近い性能指標(ベンチマーク)を作成しておりTPC-A、B、C、Dの4種類のベンチマークがあるが、現在はCが主流となっている。

※2Standard Performance Evaluation Corporation。コンピューターシステムの実環境での実行速度を測定して公表している非営利団体。

(2007年06月現在)

シミュレーションモデルで精度の高い予測→


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