特集

特集

インタビュー

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

基幹システムの問題の多くは、自治体が作り出したもの

以上の会話の中でのYさんの見立てから、X市には基幹システムのコストの問題以前に、以下のような問題のある可能性が指摘できる。

  1. 1.自治体トップのITについての理解が不足。
  2. 2.予算化・開発に当たり、各部門の要求をコントロールする仕組みがない。
  3. 3.IT部門の権限、人材が不足している。

要するに、全庁の情報化を、全体最適化の観点から推進する仕組みが機能していない。言い換えれば、「ITガバナンス」(※1)が効いていない。

※1ITガバナンスは、「新電子自治体推進指針」(平成19年3月、総務省)では、「組織体・共同体がITを導入・活用するにあたり、目的と戦略を適切に設定し、その効果やリスクを測定・評価して、理想とするIT活用を実現するメカニズムをその組織の中に確立すること」と定義されている。

もちろん、ほとんどの自治体のIT部門では、限られた予算、人員体制、権限のなかで、基幹システムの安定稼動、効率的な運営のために懸命に取組まれ、現在のサービスを維持している。しかし、基幹システム担当職員の努力だけでは解決できない問題もある。
長年運用されてきた基幹システムには、様々な課題が複雑に入り組んでおり、その多くは基幹システムを導入・活用する自治体の、上記のような体制や仕組みが作り出したものだ。基幹システム以外の情報システムにも、分散化して見えにくくなっているだけで、同様の問題が生じている可能性がある。
確かに、システム再構築(スクラップ&ビルド)が有効な問題解決手段となるケースも少なくないが、これらの原因となる要素が温存される限り、本質的には解決されず、すぐに再発するだろう。

昨年度、ある地域の自治体の基幹システムの状況についての調査・分析に関わる機会があった。アンケート調査の回答に基づいて、各自治体の問題となりうる状況の発生傾向を分析したところ、多くの自治体が下図の網掛け部分に分布した。つまり、「基幹システムそのものの問題」と「職員の体制・スキル、ルール・基準等に関する問題」の間には、強い相関関係があることがわかる。
このことからも推測されるように、基幹システムに関する問題を解決するためには、実際にはITガバナンスの枠組みを含めて、見直さなければならないケースが多い。

自治体の基幹システムに関連して問題となりうる状況の発生傾向

(2007年09月現在)

ITガバンナンス確立のために→


※本ページ上に記載または参照される製品、サービスの名称等は、それぞれ所有者の商標または登録商標です。

※当コンテンツは掲載した時点の情報であり、閲覧される時点では変更されている可能性があります。また、当社は明示的または暗示的を問わず、本コンテンツにいかなる保証も与えるものではありません。


関連記事


  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

ページトップへ戻る

JSOLへのお問い合わせ

関連ソリューション

関連インタビュー

地方自治体のシステム最適化支援を通じてサスティナブル社会の実現につなげる

地域のIT資産を有効に活用する全体最適に向けたシステム化推進について、嵯峨三資の活動を紹介します。

最新のインタビュー

クラウド時代のシステム運用の管理・監視ビジネスを構築する

"JSOLとしてのシステム運用の管理・監視で新たなビジネスの構築に取り組んでいるITアーキテクトをご紹介します。

特集

特集SAP

SAP ERPの豊富な導入実績があり、企業の業務改革を総合的にご支援します。

特集Biz∫

人とシステムの融合による業務効率化を目指し、あらゆる企業の変革を迅速かつ確実に実現します。

特集オムニチャネル

コンサルティングからソリューションまでオムニチャネル化に向けた最適なご支援を提供します。

特集JSOLアグリ

農業生産に係る数理計画を中核に、農業生産者の経営指標の見える化と収益拡大を実現します。