特集

特集

インタビュー

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

たとえ契約形態が変わっても、ためらわずにベストを選択する

 損害保険会社のプロジェクトが終了するとすぐに小林は、すでに始まっていた不動産会社の新しい物件管理システムの構築に投入される。
  不動産の物件管理システムには、さまざまな条件が絡み合っている。たとえばテナントの賃貸であっても、自社物件の場合や別オーナーからビルごと管理委託されている場合、オーナーから土地だけ借りてビルを自社で建てている場合など、契約形態に応じたきめ細かい対応が必要だ。それ故に、管理者側のユーザービリティを高める必要もある。

 「当時、JSOLには不動産管理関係の知見は乏しく、システム構築にあたってはノウハウのあるSIerをパートナーに受注していた案件でした」

  ところがプロジェクトの現場はもめていた。
  当初、内部設計以降の作業はパートナーに選んだSIerに一括委託する予定だったが、契約条件などで合意できず、納期だけが刻々と迫っていたのである。
  PMとして新しく着任した小林は、請負ではなく準委任という、最終形を決めず支援者として作業をしてもらう契約に変更し、「成果物の責任はJSOLが取る」と宣言して停滞していた作業を再稼働させた。

プロジェクト・マネジャー 小林 智昭

  「設計を進める際に、ここまで書いていればできる、これではできないという考え方といいますか、基準が異なっていたのです。外部の協力を仰ぐのは決して珍しいことではありませんが、異なる認識を放置したままでは必ず問題が出ます。たとえスキルのある人たち同士が仕事をしても、初めての時は役割分担の阿吽をつかむのは難しいのです」

 たとえ業界についての知見が乏しくても、自らの学びから得られた基準に顧客の合意を得られるのであるならば、ノウハウのある企業との提携も再考する。しかし、「知る人ほど奢り、知らぬ人ほど謙虚」というのは、あらゆるビジネスに共通する原則だ。小林が、それを意識したかどうかは分からないが、結果的に謙虚な決断に踏み切っていた。

 「わたしは、コミュニケーションロスをつくりたくはないので、それならば契約内容を見直し、余計なことを考えなくても良い環境をつくるのが先決だと考えました。またそれがPMの仕事でもあるのです」

 このプロジェクトも無事、作業を完了し、2008年春から本格的な稼働を開始した。そして、このプロジェクトの経験から、小林はPMとしての自らの課題を漠然と自覚するようになる。
 「どうも自分自身で特別意識せずやっていることのなかに、他人には難しい特別な何かがあり、それがプロジェクトをうまく遂行するキーになっているのではないか?」

 いろんな顧客やパートナーを含めたプロジェクトメンバーと接する際に、PMである小林自身の当たり前を一方的に相手先に求めるのではなく、小林自身が当たり前と考える何かを関係者に移転していくことが重要なのではないかと考え始めたのだ。それについては、また後述する。

(2009年09月現在)

ITプロフェッショナルは、相対座標で自分を評価する仕組み→


※本ページ上に記載または参照される製品、サービスの名称等は、それぞれ所有者の商標または登録商標です。

※当コンテンツは掲載した時点の情報であり、閲覧される時点では変更されている可能性があります。また、当社は明示的または暗示的を問わず、本コンテンツにいかなる保証も与えるものではありません。


  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

ページトップへ戻る

JSOLへのお問い合わせ

関連インタビュー

PMとしてさらなる人材活用・育成支援システムの高度化に挑む

人材活用支援・育成システムの構築に取り組む久富克之の活動を通じてPMの仕事の現場について紹介します。

プロジェクト・マネジャーが信頼される品質をお届けする

プロジェクト・マネジメントの専門家として事業を指揮するPMについて議論を深めます。

最新のインタビュー

ハイブリッドなICT環境を支えるインフラはどうあるべきか?

ハイブリッド化していく環境に対して、これからのICTインフラはどうあるべきなのか、JSOLのITアーキテクトが解説します。

特集

特集SAP

SAP ERPの豊富な導入実績があり、企業の業務改革を総合的にご支援します。

特集Biz∫

人とシステムの融合による業務効率化を目指し、あらゆる企業の変革を迅速かつ確実に実現します。

特集オムニチャネル

コンサルティングからソリューションまでオムニチャネル化に向けた最適なご支援を提供します。

特集JSOLアグリ

農業生産に係る数理計画を中核に、農業生産者の経営指標の見える化と収益拡大を実現します。