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システム要件の複雑化、高度化とJSOLが抱えていた課題

 JDC発足のきっかけは色々あるが、河崎が2006年に担当した部内の新人研修もJDCの土台作りとなった。当時、産業事業本部のシステムエンジニアだった河崎は、2006年度に同本部へ配属となった新入社員向け研修の企画から運営まで、すべてを任された。
 すでに当時から、現在につながるテーマが設定されていた。

 「新人研修で教えるべきことは何かだけでなく、新人研修でなければ教えられないことは何かまで踏み込んでカリキュラムを検討しました。特定の要素技術を教える研修ではなく、システム開発の全体像を学び、結果的に普遍的な開発力が身につくカリキュラムにしなければ、という考えに至ったのは自然な流れでした」

 当時、現場で起きていた問題の背景が、河崎にはきちんと見えていた。お客様の求めるシステムが高度化、専門化するにつれてシステムエンジニアもコンサルタントとしての高い能力が求められるようになった。そのためには早い段階で、お客様の要望を聞き、それに応えられる基本要件を作成する“上流工程”に人を配したほうがよい。これはこれで対応としては間違ってはいなかった。

ITアーキテクト 河崎 晃

 しかし一方で、開発を十分に経験せずに上流工程に配属されるために、実際に開発が始まると具体的な設計が分からずに思わぬトラブルが発生したり、すべてを外部に依存してしまうような傾向が出ていた。しかもPMクラスの人間において、その傾向は顕著になっていた。
  かつて、ホスト系の開発でキャリアを積んできたPMたちには、現在の複雑化したオープン系開発の全貌が見えないままプロジェクトを担っていたケースがあった。たとえばCOBOL85では、関数という概念は100項目ぐらいしかない。しかし、現在主流のJavaでは3万項目を超える。日々進化しているので、COBOLのように研修を受ければ長く使えるわけではない。随時新バーションの仕様をキャッチアップする必要がある。

 「Javaが複雑なのではなく、システム開発に求められる要件が複雑化・高度化しており、Javaもそれに対応して進化しているにすぎません。にもかかわらず、その流れにPMやリーダークラスが対応できていない。ベーススキルの低下は、企業としての力の低下に他なりません。トラブルや外部依存の多発は、コストを増やし、お客様の信頼をなくすきっかけとなります。こうした事態を放置しておくのはきわめて危険だと感じていました」

 そこに持ち込まれた新人教育案件。河崎は、単に研修役を仰せつかったのではなく、会社のベーススキルの低下を防ぐという危機感でカリキュラムなどを検討していったのだ。たとえ上流工程に配属になっても、十分な開発経験や実装への理解があれば対応していける。そのための、普遍的な開発力こそ必要だ。

 産業事業本部での研修は、高い効果を認められ、翌2007年度からは全社の新入社員を対象にすることとなった。同時に、システム開発の基本常識集を整備したり、標準ツールの策定を行い、社内の開発基盤の刷新にも加わった。
 この一連の取り組みや開発部門からの開発力強化の強い要望が、さらなる実践的な教育の場としてのJDCの発足へつながっていく。

(2010年01月現在)

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