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基盤を軸としてシステム全体の効率性や整合性、美しさを見る

 実際に、鈴木が取り組んでいるシステム開発・構築を通して基盤について見てみよう。

 2009年夏から始まり、2012年9月の本格稼働に向けて開発・構築が進んでいるのが大手専門店チェーンストアの物流システムの再構築だ。全国のフランチャイズ加盟店と本部を結ぶシステムは、JSOLによって構築された汎用機を使ったシステムだったが、これをオープン系で再構築している。
 鈴木はこのプロジェクトでまず、システム機器やミドルウエア、アプリケーション基盤の選定などインフラを含めた基盤全体の基礎的な仕様を決めるリーダーを努めた。その後、2011年5月からは、本番で使う機器を最終決定するためのパフォーマンス検証を担当している。

ITアーキテクト 鈴木 未知郎

 「本番で使われる各種のアプリケーションプログラムができあがってくると、そのプログラムと本物のデータを使い、極限までコンピューターを回して見ます。そして期待通りのパフォーマンスを得るための機器選びの基準や、プログラムのチューニングポイントなどを明らかにしていきます」

 システムの肝は、データベースにある。こういうことだ。
 システムは、6つのサブシステムからなっている。つまり、(1)加盟店からの商品注文、(2)本部在庫の確認、(3)在庫がなければ仕入れ先に発注、(4)仕入れ品の受け取り(仕入計上)、(5)出荷、(6)会計処理(支払・請求・入金)のシステムだ。それぞれのデータは、ミドルウエアであるデータベースシステムによって管理される。
 6つのサブシステムを、データ処理という視点で評価した場合、すべてのサブシステムが同じようなパフォーマンスを示すとは限らない。つまり、データ処理が始まると予想以上に負荷がかかっていたり、逆に軽やかに稼動したりする。

 「データベースというミドルウエアと、そのパフォーマンスを軸にシステム全体の効率性というか美しさを見るのです。例えばリベートが慣習化している業界では、買掛勘定のデータ件数がリベート処理の分だけ多くなり、多くあるサブシステムのなかでも突出して肥大化してしまいがちです。そうしたときに、処理に手間がかかったりするものを分けるとか、他のサブシステムとの連携を調整するなどして最適な状態にする。それがつまり、基盤技術を担うということであり、私がJSOL認定ITプロフェッショナルのITアーキテクト、つまり"IT世界の建築家"と呼ばれる所以なのです」

 パフォーマンス評価試験には、データベースシステムを熟知した人材が不可欠だ。なぜならば、ミドルウエアとしてのデータベースとサブシステムとの整合性なども課題になるからである。プロジェクトマネージャーなどとは違った立場から構築されたシステムを検証している。
 今回のプロジェクトでは、鈴木は部下を持たず、自分一人で取り組んでいる。いわば完成品質を担保するための“特殊任務”であり、「こういう仕事は一人のほうがやりやすい」という。

 ハードウエアの処理性能は飛躍的な向上を続け、ソフトウエア性能も上がっている。しかし、日々の業務でのITの支援度合いが増せば増すほどハードウエアなどの進歩以上にデータ量が多くなり、結果的にプラス・マイナス・ゼロとなってパフォーマンスの向上を享受できないという問題が起きている。
 しかも四半世紀前ならば、1万件のデータ処理でさえ、多いといわれたものだった。しかし今や億単位の処理がなされている。それだけ業務のシステムへの依存が強まり、システムはミッションクリティカルなものになっている。そうしたなかでITアーキテクトの役割もまた増している。

 「ITアーキテクトは、上空からシステム全体を俯瞰して機能のつながりを見ている鳥のようなものです。システム内の業務プロセスの流れとデータの流れを把握し、各機能がそれらの流れに適切に配置されているかどうかを理解してデータ設計を行うことで、システム全体を無意識のうちに検証しているのです」

(2012年04月現在)

アプリケーション基盤の開発でも先陣を切る→


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