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成長期と限界期ではシステムは違う

 入社から2年ほどして大阪に異動した則末は、直営とフランチャイズの両形式で業容を拡大していた大手小売業A社のシステム開発にかかわることになった。
 当時のA社は、売上高が毎期、大幅増を続け、店舗数を2年後には1.5倍にする大号令がかかるほどの急成長期にあった。増加する店舗数と取引量を見据え、店舗でのリアルタイムの販売管理と在庫管理システムをつくるプロジェクトが展開されていた。
 A社にとっては初めての大規模なシステム開発で、JSOL(当時は日本総合研究所)社員だけで30人、協力会社も含めると総勢百数十人もの開発者が投入されていた。

 POSによって専用のホストコンピュータに集められた全体の売上高速報を1時間に1回、店舗に配信する。さらに個店別や商品のカテゴリー別に集計し直されたデータが1日に1回、個店に配信される。システムは91年に開発が始まり、93年には本格的に稼働した。

アプリケーションコンサルタント 則末 修男

 「小売業なので、単純な個店別の売上高だけでなく商品別の売上げ目標があり、そのためにデータを加工します。この、まとめる、分類する、状況を知らせるという一連の流れが、その後の小売業でのシステム開発における私の原点となりました」

 プロジェクト終了後も、A社のシステムは順調に稼働し続け、成長を支えていった。
 次なる大きな山は2004年にやってきた。今度は逆にA社のビジネスモデルに変化が現れたのである。求められたのは、かつてのような成長を支えるシステムではなく、成長限界を打ち破るシステムだった。
 システム開発とは別に経営コンサルタント会社が入っている。則末は、プロジェクトマネジャーとして、経営コンサルの指導内容ともリンクしながらシステムのコンサルと開発の両方を担った。

 「品揃えと顧客の抱え込み、さらに効率的な売上増の方法などに課題がありました。これに対してシステムとしては、業務設計に基づき、品揃えでは商品構成や管理手法を変え、顧客管理ではデータウェアハウスの初期ともいえるシステムを考案しました。例えば、Bさんがすでに所有している製品を聞き取り、それと何を買ったかをクロスさせてお勧めする商品を探るという具合です。これは今にも通じる画期的な仕組みだったと自負しています」

 システムは3年後の2007年に完成し、それから2年間は分析精度の向上などのチューニング作業に力が注がれた。則末は、「この辺から、ITシステムが非常に戦略的な力を発揮し始めた」という。
 例えば、フランチャイジーのオーナーと本部の売れ筋をめぐる意見の違いを、ITシステムが 克服してくれるようになったのだ。フランチャイズ契約では、オーナーの仕入れ決定権が強く、各個店単位で品揃えにバラツキが見られた。こうした状態を放置しては本部が商品を仕入れるにしてもバイイングパワーが発揮できず、それは結果的にコストの増加につながる。
 どこで何が売れ、何を仕入れることで最適な結果が生み出されるのか。システムから日々示される数字は説得的だった。

(2013年02月現在)

ビッグデータ活用へとつながるコンサル経験→


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