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共同研究でソフトと信頼を共につくりこんでいく

 橋本は、大学では物理学を専攻した。実験装置を制御するプログラムを作成してはいたが、コンピューターを用いた業務に興味があるという訳ではなかった。JSOL(旧日本総合研究所)に入社したのも、「調査(コンサルティング)」という仕事に惹かれたからだ。

 「入社に際しては配属希望部署として調査、法務、サイエンスを第1志望から第3志望としましたが、そもそも調査部門の配属予定はなく、当時の私は法務について専門外であり、結局、第3志望のサイエンス事業部が仕事場になりました」

 サイエンス事業部とは、さまざまな学術的なソフトウエアを作成し、サービスとして提供する部門である。ここでJMAGと出会う。しかし、「1年働き、有給休暇を使い切ったら会社を辞めようと本当に思っていた」と笑う。

 担当した業務は、JMAGの核となる機能の1つである磁界解析の方程式を解くソルバの開発。1人ですべてを担当したため作業量は多く、平日は終電間近の電車に飛び乗り、土曜日の午前中は出勤して解析結果の妥当性を確認する日々が続いた。有休を使いつつ、それでも現場に留まったのは、ソルバの開発に魅力があったからだ。

 「ソルバの開発とは、細く暗く狭いトンネルをくぐりながら、壁をよじ登るような作業です。物理法則をプログラムに読み替える作業のため、1カ所でも間違っていると絶対に正しい解は得られません。ですが、真に正しい道をたどると、急に目の前がパッと開けて、正しい解が展開される。この開放感と達成感は他に得がたい経験となりました」

 紆余曲折はあったが、気がついてみればJMAG一筋の17年。今は、JMAGのユーザーや導入希望者への技術支援が主な仕事だ。ただし、ソフトを売り込むだけの活動は絶対にしない。「ソフトウエアを売るという仕事は、“販売して終わり”ではありません。購入者がソフトウエアを用いて優れた製品を開発できるように支援する。ユーザーが上司に認められる仕事をなされて、ようやく完了となります」

 JMAGのような特殊な専門ソフトの世界は、ユーザーとの共同研究や調査も珍しくない。ユーザー企業は市場に新製品を投入し続けるが、その裏でソフトメーカーがユーザー企業の新製品開発を支援するためのツールや技術サービスを提供し続ける。現場の担当者間では長く交流が続くため、販売ありきの一方的な活動では信頼関係を築けない。

アプリケーションコンサルタント 橋本 洋

 JMAGの悩みは、お客様の要望が膨大な数に上ること。個々の要望には、数日で開発できるものから、1年かかるものまで千差万別だが、「プロの人たちが使っているので、真逆の機能を同時に求められることもあります。どちらを採用すればよいのか。そのバランスをどのように取るのか。開発のスタッフと議論は尽きません」

 取材は、JMAGの年に1度のビッグイベントである「JMAGユーザー会」があった翌日。「新たに2分野での共同調査依頼をいただきましてね」と嬉しそうに話す。表向きはソフトを売るだけの業務に見えるが、それよりももっと嬉しいことがあるという笑顔だった。

(2013年03月現在)


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