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HANAを大規模災害の事業継続にどう使うか

 板東がJSOL側のプロジェクト・マネジャーに就任したのは、ある大手食品会社のSAPシステム更改プロジェクトだった。
 プロジェクト自体のコンサルティングとアプリケーションの構築は別の会社が担い、JSOLはシステム全体のインフラ部分を担うことになっていた。
 ただ、食品会社側から「ERP on HANAの活用とDRも絡めたシステムを構築したい」との要望があり、システム基盤ならびにSAP BASISの専門家である板東らJSOLのベーシスチームにも構築に参加するよう要請がなされた。
 「今回のシステム更改プロジェクトでは、SAP ERPだけでなく、ERPを中心とした周辺のシステムも全面的に入れ替える計画であり、SAPを中心としたシステム基盤の構築を担っていた私たちにもお声をかけていただけました」

 HANAを導入し、かつDR対応も行う。そのためにはいくつもの課題が抽出された。
 例えばHANAはメモリー上で超高速処理をする。とすれば莫大な容量のメモリーが必要になり、システムは必然的に高価になる。板東によれば必要なメモリーの容量はストレージの容量に規定され、およそストレージ容量の半分のメモリー容量が必要だ。例えばストレージが2Tバイトならば、必要なメモリー容量は1Tバイト。ハードウエア故障や拠点災害に備えた可用性、SAPシステムとして必要なシステムランドスケープを考えたうえに、RPO(Recovery Point Objective=復旧目標時点)、RTO(Recovery Time Objective=復旧目標時間)などの「目標復旧水準」を満たすためにはHANA環境だけでも莫大なコストがかかる。
 例えばDRでも、大災害発生時に業務を成り立たせることを考えた場合、ERPだけがDR対象ではない。ERPを中心とした周辺のシステムのDRも考慮する必要があり、またそれらの復旧手順も確立しておく必要がある。
 「いずれにしもコストのかかるもので、システム構築技術や長年のベーシスの知見を駆使して、『確実かつ低コストで実現する手法はないか』などと要望されました」

ITアーキテクト 板東 貴治

 先にも書いたような可用性、システムランドスケープ、コスト、復旧水準を満たすために組んだシステム構成は複雑なものとなり、DRとしてシステムを構築するとどのような問題が発生するかは十分に予測がついていなかった。
 「そのためにJSOL社内でさまざまなテスト、検証を繰り返し、事前にトラブルの芽を摘む作業を進め、手順を確立しました。実際に、ERP on HANAを中心としたシステム全体のDR切替テストも行いましたが、RTOを満たす形で切り替えることができました。特にHANAに関しては、クラスタ環境とDR環境の二面性を持たせる必要があり、切り替わった時のシステム状態、フェールバックなどの復旧手順については、テストを何度も繰り返しました」

 SAPシステム以外に、どの業務をDRとして対象にすべきかについては顧客に検討を依頼。ERP on HANA以外には受発注システムや帳票システム、EAI(システムを連結してデータやプロセスを統合するツール)、これらを統合運用する環境(ジョブ、監視)、さらには食品業界で活用されているEDI(電子データ交換)との接続のための仕組みなども含まれていた。
 通常は東京にあるセンターで運用されているSAPシステムは、災害発生に備えて大阪のセンターにバックアップが取られるようになっている。

(2016年04月現在)

SAP BASIS、システム基盤に対する深い理解があってのシステム構築→


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