JSOL EDIサービスが高い評価を受けている背景には、先にも紹介したような毎月1回、2時間のメンテンナンス休止だけで24時間、365日稼働する高い安定運用力の他にも、「お客様の立場にたった運用サービスと評価いただいている」(香坂)というきめ細やかなサービスがある。
代表的な例として顧客先企業に代わってきめ細かくデータの流れをフォローしてもいる「0件確認」がある。
例えば大手のメーカーがJSOLの顧客で、その取引先としてスーパーがつながっている場合、EOSではメーカー(JSOL側)からスーパーに対して注文データを取りにいくケースが多い。
しかし時には、注文数が「0件」の場合がある。これは本当に0件なのか、それともスーパー側のシステム障害なのか。当然、両方の可能性が考えられる。
JSOL EDIサービスには、曜日別時間別スケジュールマスターを保持し、例えば月曜日の朝10時の注文データ受信処理でデータが0件の場合は、「0件確認」としてアラームを発する機能を備えている。アラームが発生するとJSOL EDIサービスのオペレーターがスーパー側に確認を取り、本当にデータなしでよいかどうかを確認する運用サービスを標準で提供している。

「大手お客様のEDIであれば、0件確認が1カ月に300件程度発生します。それをJSOL EDIのオペレーターが確認し、お客様であるメーカーに確実に注文データをお届けするサービスを用意しているのです」
また、より簡便にEDIを活用してもらうために、Web画面を利用して受発注などを行う「Web-EDIサービス」も提供している。Web-EDIとはインターネットに接続できる環境があれば企業間でのデータ交換が可能となる大変便利な機能である。
「Web-EDIでは、JSOLは多くの大手の小売業やジェネリック医薬品メーカー向けにサービスを提供しています。特にジェネリック医薬品メーカー向けWeb-EDIは、製薬メーカーと販売代理店それぞれの業務効率化に大きな貢献を果たし、大変ご好評をいただいています」
香坂はJSOL EDIサービスの優位性について、「インフラを提供する装置産業にとどまるのではなく、利用企業の業務内容を把握したうえで、EDIの観点から何ができるか、何をしたら利用企業にとってハッピーかを常に考えている点にあります」と言う。
0件確認もそうしたニーズから生まれたサービスだった。
インフラ、EDIといった言葉は、ともすると会計システム、販売システムといった業務系システムとは異なる意味合いを持たれることが多い。しかしJSOL EDIサービスは、利用企業の業務を熟知した上で、さらにお客様に求められていることを把握し、どんなサービスを提供すればいいのか、そのサービスは標準で提供できるものなのか、それともADD-ONが必要なのかを考える。
接続部分だけを考える役割から常に一歩踏み込んでいる。それが装置産業にとどまっていない証左でもある。
もちろん装置産業としての責務、つまり新しいプロトコルの素早い導入といったサービスメニューの拡充についても万全を期している。昨今話題になっているISDN廃止、いわゆる2020年問題についても、代替プロトコルの設置をタイムリーに実施しており、利用顧客に対して啓蒙活動を行っている。
「フォーマットや手順などさまざまな違いを柔軟に吸収する"ショックアブゾーバー"としての機能と、そこに業務・業界に対する深い知見を加味することで、お客さまの事業展開の新たな可能性をご提供する。そこにこそJSOL EDIサービスの意義と狙いがあります」
(2016年10月現在)
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