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ブリッジエンジニアとして設計者の声をLS-DYNAに反映する

衝突解析などの変形解析シミュレーションのデファクトスタンダードである「LS-DYNA」。JSOLは1980年代からいち早く、その可能性に注目して高度化の一翼を担ってきた。LS-DYNAの開発元である米LSTC社に派遣され、日本のユーザーの期待に応えられるよう活動を続けているのが、JSOLエンジニアリング事業部CAE技術グループでJSOL認定プロフェッショナル「アプリケーションコンサルタント」の林公博である。

日本のユーザーの期待を開発元と実現する「ブリッジエンジニア」

 サンフランシスコ国際空港から東へおよそ70キロ。国道580号線沿いにある人口8万人ほどの小さな町がリバモア市だ。小高い丘に囲まれ、周囲には広大なブドウ畑が延びるカリフォルニアワインの一大産地だ。

 リバモアには、もともとは核兵器の研究を目的に設立され、現在は物理学やエネルギーなどの先端テクノロジーを研究しているローレンス・リバモア国立研究所がある。
 そして同研究所で開発されたのが構造物の大変形をシミュレーションするプログラム「DYNA3D」だ。生みの親であるジョン・ホルキスト博士は、1987年にDYNA3Dの商用化のために自ら起業してLSTC社を設立し、開発・販売が始まったのが大変形解析シミュレーションプログラム「LS-DYNA」である。
 DYNA3Dは、他社製も含めた大変形解析シミュレーションソフトの"母体"とも言えるものであり、LSTC社はいわば、"大変形解析の聖地"とも言える。
 中庭のある図書館のような3棟のオフィスでは、各国から集まった多くのエンジニアや数学者などが働き、LS-DYNAの製品開発やサポートなどを行っている。
 林は、2014年9月にJSOLからLSTC社に派遣された。

 「現在の主な仕事は、ブリッジエンジニアとして日本のユーザーである技術者をサポートすることです。日本のお客さまの要望をできるだけ速やかにLS-DYNAに反映してもらうのです」

 その担当範囲は広い。林によると、お客さまから寄せられる疑問は、単純なものではなく、多くの場合、LS-DYNAのなんらかの改良を伴うことがほとんどだ。
 お客さまは、「こんな解析をしたいが、LS-DYNAでできるだろうか」と聞いてくる。LS-DYNAは、運動方程式を解くことがベースになっているので、ほとんどの現象に対応できる。最近ではマルチフィジックスで、自動車の衝突解析だけでなくさまざまな分野の解析に対応できる。とすれば、お客さまの要望に応えることはできるが、LS-DYNAになんらかの改良が必要にもなる。

 「LSTC社の開発者は、LS-DYNAのベースになっている有限要素法(FEM)に精通していますが、お客さまの要望はなかなか理解できません。そこで私が橋渡し役として入り、お客さまの要望を最も効率良く、的確にLS-DYNAに反映させるためにはどのような仕様にすれば良いのかを、理論的なこと、計算方法、入出力法などを含めてLSTC社のエンジニアに説明するのです。分野としては材料モデル、接触計算、計算の高速化などが中心で、最近では流体解析やバッテリーなどについても日本にいるエンジニアと協力して適用を進めています」

 実は、JSOLからLSTC社への技術者派遣は林が初めてではない。これまでも多くの技術者が独自の研究テーマを持って赴任し、互いに大きな成果をあげてきた。そこでさらに踏み込んだ技術協力を推進することになり、LS-DYNAを誰よりも深く理解し、経験も豊富であった林がブリッジエンジニアとして派遣されることになったのだ。
 渡米する前は、大手自動車メーカーのサポートと技術開発に「どっぷりとつかっていた」ので、LSTC社に日本の需要を伝えるのにはもってこいの人材だった。

(2017年12月現在)

大変形解析の「エバンジェリスト」として志の高いホルキスト博士とLSTC社→


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