ゼロトラスト実現を目的に、JSOLの「SASEソリューション」を導入。集約型ネットワークから、次世代セキュリティーネットワークへ刷新

集約型ネットワークの限界を感じ、いち早くゼロトラストなネットワークインフラを模索していた住友ファーマ。2021年、ゼロトラストを実現するためにJSOLの「SASEソリューション」を導入。ゼロトラストに欠かせないSD-WAN、CASB、SWG、ZTNA、FWaaSといった機能と、SOCやフルマネージド運用監視サービスなどを統合したソリューションだ。

キーワード

業務

業種

課題・解決・効果

課題

  • データセンター集約型ネットワークでは、データトラフィックの急増への対応が困難

  • 研究開発部門をはじめさまざまな部門が、新しいクラウド、新しいプロトコルを使用。その都度、プロキシでの設定が必要に

  • データセンター集約型ネットワークの制約から開放される、柔軟に対応できるインフラが求められていた

解決

  • JSOLのSASEソリューションを導入

導入効果

  • 急なトラフィック急増にも柔軟に対応

  • 新しいプロトコルに対応しているため、新しいクラウドサービス導入もスムーズに

  • DXやビジネスを止めない、シンプルなセキュリティーの実現へ

ゼロトラストのセキュリティーを目指してSASE導入へ

 「大日本製薬」と「住友製薬」の合併により2005年に誕生した「大日本住友製薬」。2022年には社名を「住友ファーマ」に変更している。医療用医薬品の製造、販売を手掛けてきた。医療に役立つVRコンテンツや新しいデバイスなど、従来の医薬のカテゴリにとらわれない新しい分野へも挑戦している。
 IT&デジタル革新推進部長の西田 道夫氏は「新しいデジタル、デバイスの力を借りて、病気の治療だけでなく、未病、予防、治療後のケアまで含めて人間の尊厳を支えたいという思いで、幅広い研究に取り組んでいます」と説明する。
 2021年には、柔軟で効率的な組織基盤づくりにつながるデジタル革新推進のため、ゼロトラストセキュリティーを目的にJSOLのSASEソリューションを導入した。
 従来、企業のITシステムは内側と外側の間にファイヤーウォールなどの境界を設け、機密情報は内側で管理して厳重に守るという対策を施してきた。しかし、DXや働き方改革などが進み、クラウドサービスやリモートワークが浸透した結果、境界を前提にしたセキュリティーに限界が叫ばれるようになった。そこで注目されたのが、内側と外側を区別しないゼロトラストという考え方である。ITシステム、情報資産にアクセスしようとするものは、内側、外側を問わずに信頼せず、その都度しっかりと検証したうえでアクセスを許可するというものだ。
 そのゼロトラストを実現するためのソリューションがSASEである。SASEは、ゼロトラストに必要となる、さまざまなセキュリティー機能を提供するクラウドサービスだ。JSOLのSASEソリューションは、CASB、SWG、ZTNA、FWaaS、DNSセキュリティーなどの機能を持つPrisma Accessを中心に、24時間態勢でセキュリティーの脅威を検知・分析するSOC、フルマネージドの運用監視サービスなどを統合した次世代ネットワーク・セキュリティソリューションだ。

左)住友ファーマ株式会社 IT&デジタル革新推進部長 西田 道夫氏
右)住友ファーマ株式会社 IT&デジタル革新推進部 DX推進グループ 主任部員 籔田 義和氏

従来の集約型ネットワークはトラフィック急増で限界に

 IT&デジタル革新推進部 DX推進グループ 主任部員の籔田 義和氏は「多くの日本企業と同様に当社のシステムもすべての拠点のトラフィックをデータセンターに集約するネットワークを活用してきましたが、データトラフィック量が爆発的に増加し、限界を迎えていたのです」と当時の状況を語る。
 特に2015年ごろからデータトラフィックが増加し、メールの遅延、ダウンロードやネット閲覧時の速度低下といった苦情が利用者から聞こえるようになり、プロキシサーバー強化などを施して対処してきた。
 しかし「いつでも」、「どこでも」、「だれとでも」リアルタイムに業務が行える環境の必要性も高まるなど、求められる機能も変わってきた。将来を考えると、集約型ネットワークからの脱却が必要だった。
 また西田氏はDX推進における課題も指摘する。「特に医薬業界は情報の機密性、研究の独自性が強く、DXを迅速に進めるために国内外でデータアナリシスやシステム開発を内製化しています」と述べ、「利用部門が新しいクラウドサービスを利用したいというときなどは、プロキシサーバーに対して新たなプロトコルを対応させる必要があり、さまざまな新しい接続申請が届く状況でした。プロキシを使わない仕組みに変えれば、その問題も解決できます」と説明する。

ビジネス視点で課題解決を図るJSOLの提案

 そこでゼロトラストに基づくセキュリティーネットワークを導入しようと、刷新に着手した。だが当時はゼロトラストの概念が普及しておらず、いくつものSIerに声をかけたものの、感触はいま一つだった。
 「ゼロトラストという言葉をよく耳にするようになったのは2020年以降だと思いますが、私たちは2015年ごろから検討していました。数年かけて段階的な導入を考えていたところに、西田から『1年でやり切ろう。この時点で最新のソリューションを導入しよう』と発破をかけられました。そして『1年でやりましょう』と応じてくれたのがJSOLの1社だけでした」と籔田氏は語る。
 内容の面でもJSOLの提案は「要件への適合性、実現性、実績、将来性」の点において、総合的にもっとも優れていると判断して、採用を決定した。各社との提案を比較し、その印象として籔田氏は「JSOLは、ビジネス視点で課題解決を図る提案をしてくれました。他の多くが『この技術を使えばこういう効果がある』と技術ありきの提案だったのに対し、JSOLには『目指すべきビジネス環境を整えるためのネットワークの形』という、思想のようなものが感じられました」と違いを述べた。

いち早くSASEを導入するチャレンジングな取り組み

 接続すべき拠点は国内だけで100以上に及ぶ。そこで2020年から2021年にかけて段階的にSASEソリューションへの切り替えを進めていった。そして各事業所との作業日の調整などもJSOLが請け負った。
 当時SASEと並行する形で、事業所内のLAN、パソコンのリプレースなども進めており、それに起因するトラブルも発生したが、JSOLは他のプロジェクトを担当するベンダーと直接連絡を取り合い、さまざまな議論から最適解を導き出すファシリテーターのように率先して原因を追究して対処した。
 「SASEはまだまだ新しい考え方であり、自分たちでも『早いのではないか』という懸念もありました。使ってみると想定と違ったところがあり改善までに紆余曲折がありましたが、JSOLは諦めずに打開策を提案してくれました。ノウハウも蓄積されていない中でチャレンジングな取り組みとなりましたが、振り返ってみると良かったと安心しています」(籔田氏)

DX、ビジネスの成長を止めないインフラへ

 SASEソリューションへの刷新後に感じる効果として、籔田氏が一番に挙げたのは「回線帯域がフレキシブルにコントロールできること」だった。
 「毎月はじめに会議をウェブ配信しているのですが、ポータルから設定するだけで高速な1Gbpsに瞬時に加速できます。その1日のために高い回線を契約するのではなく、普段は必要最低限の帯域で運用し、トラフィックが増加したときだけ加速できるようになりました。これによりコストを抑えつつ、パフォーマンス低下を回避できます」(籔田氏)
 柔軟に帯域を調整できるメリットはコロナ禍では特に発揮された。在宅勤務と出勤が混在する中では、オンライン会議でのデータトラフィック量も急増したが、SASEソリューションであれば突然トラフィックが変化したとしてもすぐ対応できる。
 「以前に比べて、海外からの社内システムへのアクセスは快適になっています」と、海外からの利用が楽になったというのは西田氏だ。渡米した際に社内システムにアクセスしたときに、レスポンスが早くなったことを実感したという。「米国子会社にはDXのスペシャリストが数多くいます。その人たちとコラボレーションするには、ネットワークが重要になりますが、今後はグローバルの協業がさらに進めやすくなるでしょう」(西田氏)
 籔田氏は「スマートフォン、タブレット、もちろんパソコンも含めて、どのデバイスでも等しくゼロトラストの仕組みで管理でき、安心してSaaSなどのクラウドサービスを利用できるようになり、セキュリティーレベルが向上したと感じています。SASEソリューションによってパフォーマンスや信頼性が常に維持された状態で柔軟に拡張できますので、ビジネスの成長を止めないインフラづくりができました。引き続きJSOLにはビジネス視点に立った提案を期待しています」とJSOLへの期待を述べた。

左から、JSOL 福岡 孝一、井上 泰孝 、藤本 誉司、土肥 千明 、住友ファーマ株式会社 西田 道夫氏、籔田 義和氏

企業情報

住友ファーマ株式会社様 ロゴ

会社名

住友ファーマ株式会社

本社所在地

〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8

設立

1897年5月14日

事業内容

医療用医薬品の製造、販売

WEBサイト

(2023年03月現在)


  • ※

    本ページ上に記載または参照される製品、サービスの名称等は、それぞれ所有者の商標または登録商標です。

  • ※

    当コンテンツは掲載した時点の情報であり、閲覧される時点では変更されている可能性があります。また、当社は明示的または暗示的を問わず、本コンテンツにいかなる保証も与えるものではありません。

リーフレットダウンロード