ISDNの終了を見据えて、クラウド型の「JSOL EDIサービス」に刷新。金融業界に対する高い知見を生かしたEDIの構築、安定した稼働を期待してJSOLを選定

オフィスビルの開発、運営、管理を中心に、商業施設事業や物流施設事業、ホテル事業、空港事業など、幅広く展開している三菱地所株式会社。その事業を支えている業務の一つに、ファームバンキングがある。しかし2024年のISDNディジタル通信モード廃止を前に、代替手段の選定に取り組むことが求められた。そこで選ばれたのが「JSOL EDIサービス」だった。

キーワード

業務

業種

課題・解決・効果

課題

  • ISDNディジタル通信モード廃止に伴い、EDIの刷新が必要に

  • オンプレミスのEDIからクラウド型のEDIに移行したいが、セキュリティーも重視したい

  • グループ会社間で異なるEDIの利用方法などを統一したい

解決

  • JSOLのクラウド型EDIサービス、「JSOL EDIサービス」を導入
    -金融機関との日程調整など煩雑な作業を、経験豊富なJSOLの担当者が対応。迅速かつスムーズな構築を実現
    -これまでの環境にはなかったDR(Disaster Recovery:災害対策)の環境をJSOLにて提供
    -確かな運用体制による安定した運用

  • ISDNに代わる金融機関接続向け閉域ネットワークとして、「JSOL EDIサービス」にて提供するセキュアな「AnserDATAPORT® (Connecure®)」 EDI接続ソリューションを採用

  • クラウド型のJSOL EDIサービス導入を機に、グループ会社間で異なるEDIの利用方法などを統一

導入効果

  • 期日が迫ったEDIの刷新を、滞りなく推進

  • DR環境の追加や「AnserDATAPORT® (Connecure®)」EDI接続ソリューションの採用により、セキュリティー面を強化

  • クラウド型のJSOL EDIサービス導入を機に、グループ会社間で異なるEDIの利用方法などを統一、業務の効率化を実現

  • 運用をJSOLへ委託することで、イレギュラーな事態にも即座に対応し、トラブルのない環境に

オフィスビルを軸に、街全体のDXを目指して

 オフィスビルの開発、運営、管理を中心に、商業施設事業、空港事業など、さまざまな事業を展開している三菱地所。東京・丸の内エリアを本拠に、国内外で都市づくり・街づくりに貢献している同社の事業について、三菱地所 DX推進部 グループIT マネジメントユニット マネージャーの中村翔太氏は次のように説明する。
「私たちは『人を、想う力。街を、想う力。』というブランドスローガンのもと、本質的な価値とは何かを考え、常に挑戦して新しい価値を創造し、お客さまの感動や満足度向上につながるさまざまな事業に取り組んできました。強みは、超長期視点でのまちづくりと、時代を先取り、挑戦するDNA。新たな価値を創造するために、新しい何かに取り組むことは、私たちの基本的な姿勢です」(中村氏)
 三菱地所では、専用回線で複数の金融機関と直接結ぶファームバンキングにEDIを活用している。このEDIのシステムは、三菱地所が構築、運用し、同社とグループ会社のうち6社が利用してきた。ところが、「2024年問題」と呼ばれるISDNディジタル通信モード廃止に伴い、EDIの刷新を迫られていた。

左)三菱地所株式会社 DX推進部 グループIT マネジメントユニット マネージャー 中村 翔太氏
中)三菱地所株式会社 DX推進部 グループIT マネジメントユニット マネージャー 小野 翔平氏
右)三菱地所ITソリューションズ株式会社 システム運用部 シニアエンジニア 岡野 大道氏

新しいEDIへの刷新を通して、時代に即した身軽なシステムを構成したい

 三菱地所グループ全体のICT戦略を担当している三菱地所ITソリューションズのシステム運用部 シニアエンジニアである岡野大道氏は、EDIの役割を「三菱地所では、主に金融機関と基幹システムの中継として活用しています。各社からの入金データを取り込み、最終的に会計システムに反映させるのですが、その際、EDIで受信したデータと債権を突合し、入金消込を繰り返す処理を行っているのです」と語る。
 しかしISDNディジタル通信モードの終了に対応する新しいEDIへ刷新する必要が生じたのである。
 刷新に当たっては「時代に即したシステムにしたい」という思いもあったと語るのは、三菱地所 DX推進部 グループIT マネジメントユニット マネージャーの小野翔平氏だ。
 「基幹システム全体を刷新すると大掛かりになりますので、EDIの部分からクラウドに移行する形で、時代に即したシステム構成に移していきたいと考えました。また以前はグループ会社ごとにEDIの利用の仕方に差異がありましたので、刷新に当たっては統一して効率化したいと検討しました」(小野氏)
 そこでEDIに関する実績がありそうないくつかの業者に声をかけて、提案を求めた。その中の1社であるJSOLが提案したのは、クラウド型の「JSOL EDIサービス」にて提供するISDNに代わるセキュアな閉域ネットワーク
「AnserDATAPORT® (Connecure®)」EDI接続ソリューションだった。
 「三菱地所の要望に対して満点回答だったのが、JSOLでした。JSOLはEDIの実績を豊富に持ち、運用面もしっかりしていて、これから長く使っていくことを考えると安心感を覚えました」(小野氏)
 選定では各グループ会社の担当者とも話を重ねたが、「JSOLに任せれば、自分たちの手間が簡略化されるだけでなく、費用対効果もトータルで向上し、投資に足るメリットが認められる」という点が高く評価された。
 「ISDN終了に間に合わせるために短期間で結論を出さなければいけない状況でしたが、JSOLは必要な情報を迅速かつ的確に答えてくれました。そのため、私たちも検討をスムーズに進めることができました。これまでの経験を踏まえて『構築が難しいポイント』なども挙げていただいたことで、『JSOLはEDIを上手に使うための勘所も持っている』と大きな信頼を覚えました」(小野氏)

JSOLが持つ金融業界への知見を活用し、短期間での刷新を達成

 JSOLの提案が採用され、2023年4月には開発に入った。今回の刷新ではオンプレミスからクラウドへの切り替えに加えて、三菱地所の基幹システムとJSOL EDIサービスをつなぐための専用線を敷設した上で、さらにJSOLのDR(Disaster Recovery:災害対策)構成を追加している。構築工程は、専用線の敷設、EDIのプログラムの改修、設定変更、テストという流れで進んでいった。
 しかし、グループ会社がそれぞれに金融機関と接続して利用しているので、接続テストの組み合わせも膨大になる。そこで、テスト日程を各社各行ごとに調整しながら全パターンで問題なく接続できるかを確認していった。これについて岡野氏は「通常よりもはるかに短い工期で行ってくれた」と評価する。
 「疏通テストは、普通なら1週間程度の期間が必要でした。しかしスケジュールが限られていたことからJSOLの尽力で事前準備をしっかりと行い、2、3営業日に圧縮して実施してもらいました」(岡野氏)
 これらの構築工程を通して中村氏は「JSOLはインフラに強い」という印象を受けたと語る。
 「ネットワーク設定などは相当難易度が高かったと思います。開発途中で問題が発生した際も、原因解明とともに再発防止策もJSOLは検討してくれました」(中村氏)
 新しいEDIは8月から段階的に稼働を始め、2023年11月は移行が終わった。

イレギュラーな事態にもJSOLによる運用で迅速に対応

 JSOL EDIサービスへの刷新後は、トラブルもなく、安定した稼働が続いている。以前は明細の受信などで遅延もたびたび発生していたが、JSOL EDIサービスに切り替えてからは解消した。
 また、運用もJSOLに委託していることで、イレギュラーな事象にも対応しやすくなったと岡野氏は述べる。
 「稼働後に、予定した時間外にデータが届くというケースがありました。しかし、即座にJSOLのデータセンターから『これは処理しても問題ないのでしょうか』という確認の連絡が届いたのです。このようにイレギュラーな事態が発生した時も、その都度確認、対応してもらえるのは安心です」(岡野氏)
 また、従来のオンプレミスで構築したEDIでは、ミドルウエアのアップデートや契約更新なども自社で管理していたが、JSOL EDIサービス移行後はそれらの管理からも開放された。
 「EDI関連の業務は専門家にお任せし、その分、私たちは三菱地所特有のシステムに集中したり、社内の業務改善に注力したりすることができています」(小野氏)
 また、消し込み処理に問題があった時などは経理部門で「受信したデータに原因がないか」を確認する必要がある。以前は情報システムの担当者に連絡してテキスト形式のデータを入手し、経理が確認していた。しかし、今では経理担当が自分自身で操作して、データを分析しやすい画面上ですぐに確認できるようになった。

パートナー企業との受発注も視野に。EDIサービスの今後に大きく期待

 小野氏はJSOLによるプロジェクトを総括した上で、「EDIと金融業界に関する知見の豊富さ」を評価した。
 「金融機関とのテスト日程の調整は大変でしたが、『稼働予定日から逆算すれば、いつどのタイミングでテストをすれば間に合うか』といった勘所をJSOLが持っていたため、トラブルなく達成できたと感じています。また、金融機関との接続はクリティカルな要素が絡みますが、JSOLはEDIだけでなく、金融業界に関する知見、経験、実績を持っていたので、プロジェクト全体を非常にうまく進めてくれたと感じています」(小野氏)
 現在、三菱地所ではファームバンキングとして活用しているが、さらなる利用拡大も視野に入れている。
 「ビルはゼネコンと一緒に組んで建築しますが、EDIはそれらのパートナー企業との受発注にも活用できます。今後は、そういうパートナー企業との受発注など、いろいろな用途にも広げていけると期待しています」(中村氏)
 その上で中村氏は「JSOLはさまざまなクラウドサービスを提供し、パブリッククラウドにも知見を持っています。今回、EDIをオンプレミスからクラウドへと移行しましたが、私たちDX推進部としては、オンプレミスだけでなく、プライベートクラウドからパブリッククラウドへの移行にも関心を寄せています。今後も、JSOLにはクラウド関連のみならず、SaaSなどのDXに関するさまざまなテクノロジーに対する助言を期待しています」と続けた。

左から、三菱地所株式会社 中村 翔太氏、小野 翔平氏、三菱地所ITソリューションズ株式会社 岡野 大道氏、JSOL 藤城 太樹、征矢 美希

企業情報

三菱地所株式会社様

会社名

三菱地所株式会社

所在地

〒100-8133 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビル

設立

1937年5月7日

事業内容

オフィスビル・商業施設・ホテル・物流施設などの開発、賃貸。国内外での収益用不動産の開発、販売など

WEBサイト

(2024年04月現在)


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